木力館ブログ

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「伝統」とは?

 今日は成人の日ですね。成人式と言う方もいらっしゃるかと思います。新成人の皆様、おめでとうございます。館長の私(材木屋のおやじ)からもお祝い申し上げます。
 さて、今回は「伝統」ということば、そしてそれにまつわるさまざまな物事についてお話ししようかと思います。

 皆様は、「伝統」ということばを聞いて(または目にして)、どのようなイメージを思い浮かべますか?
 昔からのしきたり(決まり)、格式ばった、かたくるしい、古い……さまざまなマイナスの要素を思い浮かべる方もいらっしゃるかと思います。もちろん、それぞれの分野によっても異なりますが……。

 ただ、少なくとも木造建築や材木の分野においては、「伝統」イコールマイナスではないと、館長の私(材木屋のおやじ)は考えます。100年、いや150年以上、あるいはもっと長く続いてきたからこそ「伝統」と呼ばれるようになったのであり、悪いなら途中で他のものに置き換えられ、淘汰されていたことでしょう。

 伝統とは、長く世代を超えて受け継がれ、発展してきたからこそのことであり、それには何かしらの意味がある。館長の私(材木屋のおやじ)はそう考えます。

   伝統の日本家屋の構造躯体。

 もちろん、今の世の中に合わない「伝統」もあります。しかし同じく、今の世の中に取り入れることのできる「伝統」もまた多くあります。

 例えば、日本の伝統建築の文化と言う範囲では、今では構造躯体にまで伝統の技法を使う、と言う事はほとんどありません。しかし、新築、リフォーム、模様替えなどさまざまな機会で、壁を塗り変えるまたは張り替える時に、伝統的な建材である「木の壁」にしてみたり、漆喰を使うなど、思った以上に手頃な価格や手間で取り入れることのできる「伝統」があります。

 そして木の壁ひとつとっても、材の種類や張り方もさまざまで、それぞれに良さが有り、味わいがあります。家の部屋の一面だけを木の壁に変えることで、家の雰囲気はがらりと変わり、木の香りや温もり、緩やかな調質効果等を得ることもできます。こうした事は一軒家だけでなく、(規約が許せば)マンションの室内でも施工出来ることです。

「ウチは無理だから」
 とはじめから諦めるのではなく、なるべく伝統的な建材(国産材や地域材、また自然素材)や技法を、部分的でも良いので取り入れてみる。そうする事により、より日々の暮らしが豊かになると思いますし、国産材を活用することにより、日本の山林が元気になる、とも考えます。

 皆様には、そうした「伝統」の良い部分、取り入れられる部分を、ぜひ木力館(きりょくかん)で知って頂きたいと思います。
 木力館は毎日元気に開館、皆様のお越しをお待ちしております。本物の木を五感で体感できる、全国でも珍しい木の博物館です。木の家づくりやリフォーム・模様替え等に関する相談も無料で受け付けております。百聞は一見に如かず、ぜひお気軽にご来館ください。

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