寒い日がつづきますが皆様いかがお過ごしですか?
何卒ご自愛くださいませ。
さて、今回はイタウバ材についてご紹介いたします。
お客様からご要望をいただき加工しています。
イタウバは南米ブラジル原産のクスノキ科の常緑広葉樹であり、ハードウッドの中でも耐久性と柔らかさのバランスがとれた木材です。
「ブラジルのチーク」と呼ばれるほどの良材であり、ヨーロッパでは高級デッキ材として人気があります。
イタウバの最大の特徴は、油分が豊富に含まれていることです。
そのことでどのような魅力を引き出しているのかといいますと、
素足で楽しめる・耐久性が高い・加工がしやすい・経年変化が楽しめる・メンテナンスの手間がかからない...と様々な長所があります。
これよりそれぞれの魅力をご紹介していきたいと思います。
素足で楽しめる・・・
一般的なハードウッドは硬度があるため、ささくれは鋭利で硬く素足で歩くには危険な状態ですが、
油分を多く含むイタウバは、ささくれが少ないことから素足で歩く小学校や幼稚園のプールサイドや公園でも使用されており、
『お子様やご愛犬等と裸足で遊びたい!』という方には最適かもしれません。
素足で歩きやすく、足裏に木肌のあたたかみを感じられます。
耐久性が高い・・・
水中や土中にあっても、油成分が水分の浸透を防ぎ腐食を抑えます。
南米・ヨーロッパ各地では、水中に用いても30年以上はもつ最高の木材として認知・使用されているようです。
ブラジルではイタウバの耐久性を活かして、古くから船や橋の材料、電柱として使用されてきました。
また、シロアリや害虫などを寄せ付けない成分も含まれているため腐食を防ぐ働きもあります。
湿気がこもってシロアリが発生しやすい下地部分や支柱材には、最適な木材です。
加工がしやすい・・・
ハードウッドの中では比較的軽く柔らかい、という特徴を持っているため加工がしやすいです。
油分が多いことで反りやささくれも少ないため、カットやビス留めなどの加工が容易にできます。
DIY初心者の方でも挑戦しやすい木材であり、シンプルな構造のウッドデッキのデッキ材にも適しているのです。
経年変化が楽しめる・・・
イタウバは色と艶の変化が楽しめます。
製材・加工当初は、きれいなオリーブ色ですが茶褐色に変化し、最終的には味わい深いシルバーグレーへと落ち着いていきます。
木材の表面にシミのような斑点が現れる場合が多くありますが、実はこの斑点模様こそが油成分の泉であり、質が良いという証拠です。
これらのシミや斑点模様は製材後に比べると薄くなり、経年変化においてシルバーグレーに変色していく過程であまり気にならないレベルに落ち着いていきます。
また、木肌の柔らかさや艶は製材時に比べるとより一層増し、イタウバを使用するにつれてツルツルとした質感に変わります。
天然木ならではの経年変化を十分楽しめる木材です。
メンテナンスの手間がかからない・・・
イタウバは油分を多く含んでいるため、使用する環境次第では油分補給をする必要はありません。
例えば、海岸沿いでの使用は乾燥しやすいため油分が奪われることもあるでしょう。
そのような場合は、ささくれや割れの箇所をやすりで整えるだけでイタウバの魅力を取り戻せます。
イタウバ材、いかがでしたでしょうか。
この材料は加工後、外部の格子として使われるようです。