本日は春分の日、お彼岸の中日(ちゅうにち)でもあります。春の訪れを感じつつ、ご先祖様や亡くなられた方を忍ぶのも良いかと思います。
さて、春分の日と木の関係について、軽くお話ししましょう。
以前、木を切る時期には旬の時期があると言うお話しをしました。「切旬(きりしん。「きりしゅん」とも)」と言われる時期の事です。切旬は、諸説有りますが大まかに「秋の彼岸から春の彼岸の時期までが良い」、とされています。
以前、木を切る時期には旬の時期があると言うお話しをしました。「切旬(きりしん。「きりしゅん」とも)」と言われる時期の事です。切旬は、諸説有りますが大まかに「秋の彼岸から春の彼岸の時期までが良い」、とされています。
これは何故かと言いますと、秋の彼岸を過ぎると木は水分をあまり取り込まなくなり、木の含水率が下がります。また木の養分も少なくなるので虫が付きにくい、とも言われています。そこで木を伐採して、葉枯らし(枝葉を付けたまま山に寝かし、暫く放置して水分を抜く)する事で、より水分が抜け、良い材木に仕上がると言う訳です。
また冬が過ぎ本格的な春になると、木が芽吹き、水分を多く吸収する様になるので、伐採には適さない時期になります。
そこでひとつの目安として「春の彼岸頃まで」と言われる様になったのだと思います。私(おやじ)の私見としては、おおよそ2月くらいまでが木を切るのに適しているのでは、と考えております。
そこでひとつの目安として「春の彼岸頃まで」と言われる様になったのだと思います。私(おやじ)の私見としては、おおよそ2月くらいまでが木を切るのに適しているのでは、と考えております。
もっとも、現在の様に人工乾燥の木材が多く流通する現在では、木を切ったらすぐに製材して乾燥機に入れて人工乾燥するから「切旬」はあまり関係ない、と言う話も聞きます。伝統的な木の扱い方からすれば、少々味気ない話ではありますが……。
それはともかく、木を切るのに適した「旬」は今日辺りまで、と言う事を覚えて頂ければ幸いです。
木力館は毎日元気に開館、皆様のお越しをお待ちしております。本物の木を五感で体感できますので、ぜひお気軽にご来館ください。