木力館ブログ

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愛知へ視察に行きました

 6月も一週間を過ぎ、関東では梅雨らしい雰囲気になってきましたが、皆様いかがお過ごしですか。

 さて、私(おやじ)は先日6月4日(木)、愛知県某市へ視察に行きました。この事について簡単なご報告をさせて頂きます。

        ケヤキの大木と私(おやじ)。これ程大きくなるケヤキはなかなかお目にかかれません。

         製材工場の模様。写真右側の緑の機械は帯鋸(おびのこ)と呼ばれる製材機です。

 今回の視察は、私(おやじ)が参加している「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験 実施委員会」の「材料研究TT」が主催したもので、ケヤキ材の特性や性能についての勉強会の意味も有りました。
 埼玉県にもケヤキは有りますし、林業のひとつとして産出されています。また埼玉県の木はケヤキとなっており、意外と馴染みのある木です。ケヤキの木は堅くて丈夫なため、差し鴨居など力の掛かる部分の構造材として、また木目の美しさから家具材・造作材などとしても重宝されています。
 今回訪れた製材所でも質の高いケヤキを扱っていました。改めてケヤキの素晴らしさを実感した次第です。
 さて、先程お話しした「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験 実施委員会」とは、国土交通省の補助により行われているもので、簡単に言えば日本の木造軸組伝統的構法(工法)の建物を総合的に検証し評価する委員会です。
 もっとわかりやすく言うと、これまで建築基準法で低い評価をされてきた日本の伝統的な工法による木造建築について、もっと詳しく調べようというものです。詳しくはこちらをご覧下さい。
 この委員会では各分野の専門家が集い、国土交通省も交えて日々さまざまな試験や会議を行っておりますが、私(おやじ)は材木屋の立場から、構造躯体の材木の研究分野(材料研究TT)に参加しております。
 まだ本格的に委員会が動き始めてから日も浅いですが、着実に一歩一歩前進しております。数年後には、伝統構法(工法)による木造建築にも、もっと科学的・総合的な判断がなされる事でしょう。

 日本の伝統的な工法には、良い部分がたくさん有ります。それら様々な工法全てを取り入れるのは現実的に難しいとしても、部分的に使ったり、もしくは現代的な工法と併用・融合させる事により、さらに快適な家づくりが出来るかと思います。
 これまで脈々と伝えられて来た技術や言い伝えには、(まだ科学的に実証されていない部分があるにせよ)大抵、先人からの、何らかの意味が込められており、そして理由があるのです。そう言ったことを実証し、より良い方向にむかうと言う事は、技術立国日本としても、有意義なことではないでしょうか。
 木力館では、埼玉県の木や林業に関する様々な情報を発信しております。ぜひお気軽にお越しいただき、木についての知識を体感して下さい。お待ちしております。

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