9月もなかば、秋の気配が濃くなってきました。今年の秋は例年に比べて「秋」を感じる穏やかな気候が増えたかと思いますが、皆様如何でしょう?
さて、先日ご来館されたお客様から、とある質問を受けました。
「私は杉の花粉症持ちなのだけど、杉の柱や材木をを使って大丈夫なの?」
このお話し、以前にもブログでしたかと思いますが、大切な事なのでもう一度お話しさせて頂きます。
結論から言うと、杉花粉症でもヒノキ花粉症でも、杉材、桧材を使う事に問題はありません。
まず、杉の花粉と杉の材の持つ成分は全く別である、と言う事が挙げられます。杉材の中に杉の花粉や成分は含まれません。ですから杉花粉のアレルギーを持っている方で、杉材の香りを嗅いでくしゃみが出たと言う話は今まで聞いた事が有りませんし、実際に木力館でサンプル材をお試しされた時にも、そう言う事は有りません。
また、花粉の季節になると杉の樹皮に杉花粉が付着する事もあるかと思いますが、製材の過程で杉の樹皮は剥かれますし、また基本的には表面をきれいに削られる(製材加工される)ので、花粉が付着する事も殆どありません。
ですから、杉花粉症、ヒノキ花粉症をお持ちの方でも、杉、ヒノキの材木そのものは問題無く使える、と言う事なのです。
むしろ、これからは積極的に国産の杉やヒノキ、出来れば地元地域(埼玉なら埼玉の、群馬なら群馬の)の地域材を積極的に使って行くべきだと思います。日本の植林された山は、木は伐採すれば苗を植えてまた育てるという習慣があります。つまり、地域材をたくさん使う事で森林の活性化(若返り)が期待出来ます。それに、杉やヒノキの苗を植える時、花粉の少ないものや花粉の出ないもの(現在研究・開発が進んでいるそうです)に順次切り替えていけば、長い目で見れば花粉症対策としても有効かと思います。
もっとも、杉の木、ヒノキの木そのものにアレルギーをお持ちの方も中にはいらっしゃると言う話ですので、不安な方は一度確認された方が宜しいかと思います。
木力館は毎日元気に開館、皆様のお越しをお待ちしております。本物の木を五感で体感できる、全国でも珍しい木の博物館です。家づくりやリフォームに関する相談も無料で受け付けておりますので、ぜひお気軽にご来館ください。