いよいよ7月も終わりまもなく8月です。月日が経つのは早いものです。皆様いかがお過ごしですか。
以前のブログ記事にて、「本物の伝統的建材は新建材と違う」「本物は本物の良さがある」というお話しをしました。今回は具体的な一例として、自然乾燥の木材と無垢のテーブルについてお話しします。
自然乾燥(天然乾燥)の木は、加工してから時間を置くと表面が「ヤケ」ていきます。日の光に当てても色が変わっていきますし、温度変化も原因のひとつですが、直射日光からさえぎっても、空気に触れているだけでヤケていきます。但し、ヤケは必ずしも欠点ではなく、年月を経るに従い、その木が持つ独特の風合いが出てきます。「色艶の良さ」とでも言いましょうか。人と同じで、年をとると良い風合いが出てくるのです。もちろん、表面を薄く削ると、本来の鮮やかな色が戻ります。
無垢のテーブル材についても同じです。自然素材と(浸透型の)自然塗料を使った無垢のテーブルなどがそうですが、こうした自然素材は、長い間使うと、使用頻度や経年変化により、木目(夏目と冬目の違いなど)が浮いて毛羽立ってきます。こういうときは目の細かい(1000番台など)紙やすりで磨き、乾拭きをすると手触りの良さが戻ります。この上に浸透型の自然塗料を薄く塗ると良いでしょう。色艶が戻ります。
また自分で手入れする事により、愛着も湧きます。
また自分で手入れする事により、愛着も湧きます。
このヤケや、手入れの方法は自然素材ならではのことで、例えば表面に薄く木目模様をプリントされた集成材や合板では、こうはいきません。またウレタン塗装は表面に被膜をつくるので、こういう事は出来ません。少々の手間はかかりますが、こうした手入れをする楽しさやゆとりを持ち、自然素材と気長に付き合うのは、とてもすてきな事だと思うのですが、皆様はいかがお考えでしょうか。
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