寒露の候、皆様いかがお過ごしですか?
さて木力館では、以前より積み木寄贈の取り組みを続けております。平成30年度(2018年度)にさいたま市内の公立の保育園61か所、春日部市の公立保育所10か所、越谷市の公立保育所18か所に、それぞれ埼玉県産の桧(ヒノキ)と杉で作った積み木を寄贈いたしました(詳細はこちらのページをご覧ください)。
本年よりさいたま市私立保育園協会様を通じて、さいたま市内の私立保育園・保育所計144園に積み木寄贈の取り組みを行っております。一度に全ての保育園・保育所に寄贈するのはさすがに難しい為、まとまった数が完成し次第さいたま市私立保育園協会様に抽選して頂き、当選した保育園・保育所から寄贈していくかたちを取っており、令和3年(2021年)10月現在、半数の72園への配布が完了しました。
届いた保育園・保育所では早速楽しく積み木遊びをされているようで、さいたま市私立保育園協会様を通じてお礼状や感想、写真等を頂いております。このうちいくつかの保育園・保育所からご提供頂いた画像をご紹介します。
お子さんは皆熱心に積み木遊びをされ、職員や保護者の方からは「ヒノキの香りも良く、子供達の『学び』にも良い」など、大変ご好評いただいております。
現代では「おもちゃ」と言えばプラスチック製品がその多くを占めておりますが、木のおもちゃ、とりわけ積み木等についてはやはり木製の方が木ならではの手触りの良さや温かみがあり、おもちゃとしても味わい深いものであると館長の私(材木屋のおやじ)は思います。
寄贈している積み木については埼玉県産のヒノキを使用しており、塗装は行わず面取り加工、表面の文字入れには焼き印加工を施しております。その為ヒノキ本来の香りの良さ、温もりなど、木の良さを存分に味わうことができます。無塗装なのでお子さんが舐めたりしても安全です。
さて、これは以前の積み木寄贈の紹介の中でもお話しした事ですが……皆様は日々の暮らしの中で、水と空気の大切さ・ありがたさを感じた事はありますか? きれいな水と空気が豊富にある日本ですが、逆に身近なものゆえに水と空気が有る事を「当たり前」と考え、水と空気のありがたさを感じない人が多いのが現状ではないでしょうか? 木力館で、また出張授業等でお客様、生徒さん等にお話ししているとそんな印象を受けます。
水と空気は、人間が生きていくうえでなくてはならない大切なものです。これを担っているものが森林です。森林は、空気中の二酸化炭素を吸い込んで酸素を出し、空気をきれいにしてくれます。そして森林は降った雨水を山肌に浸透させ蓄え、ゆっくりと自然にろ過する事で水をおいしくしてくれます。
このように森林は、人間が生きていくうえで大切なものです。しかし近年は、国内の木材需要が減少し山の森林は荒廃しております。そこで、山の森林を守ること、すなわち山の管理(手入れをすること)が重要です。
その為には、木を使い、そこにまた植林して育てる、このサイクルが大切です。木は、これからの循環型社会に適した素材です。また木を育てる、手入れをする事は山林の土砂流出など自然災害を防ぐうえでも大切な事と考えております。
木を使う事としては木造住宅をはじめさまざまな用途がありますが、木力館としては、まず地元埼玉県産のヒノキを使い積み木を作り、お子さんに木に身近に接して頂き遊んで頂く事でこうした「木のありがたさ」を知るきっかけになればと考えており、活動しております。これらも「木育」の一環と言えます。
今後も積み木の寄贈の取り組みを続けて参ります。ぜひ木力館にご注目ください。